比重specific gravity

比重(尿比重)の検査項目について

比重(尿比重)の検査項目について

尿比重検査は、尿の濃さを測定する検査項目です。この検査は腎臓の機能や体内の水分バランスを評価する上で欠かせません。尿比重は、体内の水分状態や腎臓の濃縮・希釈能力を反映するため、様々な健康状態や疾患の診断に役立ちます。

このページでは、検査項目の意味や検査方法、基準値、異常値が示す可能性のある疾患について詳しく解説します。健康診断の結果が気になる方は、東淀川区の中城クリニックへお気軽にご相談ください。

比重(尿比重)

どういう検査項目なのか?

尿比重検査は、尿の密度を純水と比較して測定する検査です。尿中に含まれる固形成分(尿素、塩類、タンパク質、糖など)の量によって尿の密度が変化するため、この検査により以下のような情報を得ることができます。

  • 腎臓の濃縮・希釈能力
  • 体内の水分バランス
  • 代謝状態
  • 腎機能の全般的な評価 など

尿比重は、食事、水分摂取量、運動、気温などの影響を受けるため、一時的な生理的変動も反映します。そのため、他の尿検査や血液検査と併せて総合的に評価されます。

どうやって調べるのか?(検査方法)

尿比重の測定には主に以下の2つの方法があります。

尿試験紙法

最も一般的な方法で、特殊な試験紙を尿に浸し、試験紙の色の変化を見て判定します。通常の健康診断では尿試験紙法が用いられることが多いです。

屈折計法

より正確な測定が必要な場合に用いられます。尿の屈折率を測定し、その値から尿比重を算出します。

一般的な基準値は?

尿比重の一般的な基準値は1.005~1.030です。ただし、健康な人でも以下のような要因で変動することがあります。

  • 時間帯:朝一番の尿は濃縮されているため、比重が高くなる傾向があります
  • 水分摂取量:水分を多く摂取すると尿が薄くなり、比重が低下します
  • 食事内容:塩分や蛋白質の摂取量が多いと、尿比重が上昇することがあります
  • 運動:激しい運動後は脱水傾向になるため、尿比重が上昇することがあります

「異常あり」の場合に考えられる病気は?

高値の場合

  • 脱水症
  • 糖尿病
  • 心不全
  • 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
  • 尿細管性アシドーシス など

低値の場合

  • 腎機能障害(慢性腎不全など)
  • 尿崩症
  • 低張性脱水
  • 過度の水分摂取
  • 副腎皮質機能低下症(アジソン病) など

【ポイント】

尿中に糖やタンパク質が多量に含まれる場合、実際の腎機能よりも尿比重が高く出ることがあります。またご高齢の方では腎臓の濃縮能力が低下するため、若い世代の方と比べて尿比重が低めになる傾向があります。

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