蛋白protein

蛋白の検査項目について

蛋白の検査項目について

尿蛋白検査は、腎臓や尿路系の健康状態を評価する上で非常に重要な検査項目です。健康な腎臓は、血液中の蛋白質を尿中に漏出させないようにフィルターの役割を果たしています。しかし腎臓や尿路系に問題が生じると、尿中に蛋白質が漏れ出てくることがあります。

このページでは、検査項目の意味や検査方法、基準値、異常値が示す可能性のある疾患について詳しく解説します。健康診断の結果が気になる方は、東淀川区の中城クリニックへお気軽にご相談ください。

蛋白

どういう検査項目なのか?

尿蛋白検査は、尿中に含まれる蛋白質の量を測定する検査です。主に以下の目的で行われます。

  • 腎臓疾患のスクリーニング
  • 腎臓病の進行度の評価
  • 治療効果の確認
  • 妊娠中の妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)のリスク評価 など

尿中に検出される主な蛋白質はアルブミンですが、その他のグロブリンなども含まれます。健康な人の尿にも微量の蛋白質は含まれていますが、その量が増加すると様々な疾患の可能性が考えられます。

どうやって調べるのか?(検査方法)

尿蛋白検査には主に2つの方法があります。

試験紙法(定性検査)

尿検査用の試験紙を尿に浸し、試験紙の色の変化を見て判定します。健康診断などのスクリーニング検査でよく用いられます。

比色法(定量検査)

尿中の蛋白質と試薬を反応させ、その色の濃さを測定して正確な蛋白質量を定量します。

一般的な基準値は?

尿蛋白の基準値は検査方法によって異なりますが、一般的には以下のように判定されます。

試験紙法(定性検査)

  • ◎陰性(−):正常
  • ◎擬陽性(±):境界域
  • ◎陽性(+、++、+++):異常

比色法(定量検査)

  • ◎随時尿:150mg/gCr未満
  • ◎24時間蓄尿:150mg/日未満

「異常あり」の場合に考えられる病気は?

尿蛋白が陽性の場合、以下のような疾患が考えられます。

腎臓疾患

  • 慢性腎臓病(CKD)
  • 糸球体腎炎
  • 糖尿病性腎症
  • ネフローゼ症候群 など

全身性疾患

  • 高血圧
  • 膠原病(全身性エリテマトーデスなど)
  • アミロイドーシス など

尿路系

  • 膀胱炎
  • 前立腺炎
  • 尿路結石 など

その他

  • 妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)
  • 起立性蛋白尿(若年者に多い良性の状態)
  • 激しい運動後 など

【ポイント】

尿蛋白検査は重要な検査ですが、以下の点に注意が必要です。

一過性の蛋白尿

発熱、激しい運動、ストレスなどで一時的に尿蛋白が陽性になることがあります。

偽陽性・偽陰性

尿のpHや濃度、薬剤の影響などで、実際とは異なる結果が出ることがあります。

他の検査との組み合わせ

尿蛋白検査だけでなく、血清クレアチニン値やeGFRなど、他の腎機能検査と合わせて総合的に評価することが大切です。

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