高血圧症とは、血圧が慢性的に正常値を上回っている状態を指します。日本人の約3人に1人が該当するとされ、長期間放置すると動脈硬化を促進し、心臓病や脳卒中などの深刻な合併症を引き起こす可能性があります。症状が出にくいことから「サイレントキラー」と呼ばれることもあります。
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高血圧症について
高血圧症の診断基準
血圧は通常、2つの数値で表されます。
- 収縮期血圧（最高血圧）：心臓が収縮する際の血圧
- 拡張期血圧（最低血圧）：心臓が拡張する際の血圧
一般的に、収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上の場合を高血圧と診断されます。
高血圧の症状
高血圧症は初期段階では自覚症状がほとんどありません。しかし、重症化すると以下のような症状が現れることがあります。
- 頭痛
- めまい
- 動悸
- 息切れ
- 視力障害
- 疲労感 など
これらの症状を感じた場合は、速やかに医療機関を受診することをおすすめします。
高血圧症の種類
高血圧症は主に以下の2つに分類されます。
本態性高血圧
原因が特定できない高血圧です。生活習慣の乱れが主な要因とされ、高血圧患者の約90％を占めます。
二次性高血圧
腎臓疾患や内分泌異常など、特定の疾患が原因で起こる高血圧です。
高血圧症の原因
要注意な生活習慣
以下の習慣がある方は、高血圧症のリスクが高まります。
- 遺伝的要因（家族歴）
- 塩分の過剰摂取
- 肥満
- 運動不足
- 過度な飲酒
- 喫煙
- ストレス
- 睡眠不足
- 糖尿病や脂質異常症の合併 など
高血圧症の合併症
動脈硬化と関連疾
高血圧症が長期間続くと、血管壁に持続的な負荷がかかり、動脈硬化が進行します。これにより以下のような深刻な合併症のリスクが高まります。
- 心筋梗塞
- 狭心症
- 脳梗塞
- 脳出血
- 腎臓病（腎硬化症）
- 大動脈瘤 など
高血圧症の治療
高血圧症の治療目標は、血圧を適切な範囲に維持し、心血管疾患のリスクを低減することです。
治療方法
生活習慣の改善
- 減塩（1日6g未満を目標）
- 適度な運動（週に150分以上の中強度の有酸素運動）
- 禁煙
- 適正体重の維持
- 節酒 など
薬物療法
必要に応じて、以下のような降圧薬を使用します。
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- カルシウム拮抗薬
- ARB（アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬）
- ACE阻害薬
- 利尿薬
- β遮断薬 など
当クリニックの高血圧症の治療
継続的なサポート
当クリニックでは、患者様の治療へのモチベーションの維持を重視しています。定期的な通院の重要性を丁寧にご説明して、長期的な健康管理をサポートいたします。
総合的な健康評価
高血圧症は他の生活習慣病と併発することが多いため、血圧測定だけでなく、尿検査や血液検査など総合的な健康評価を行います。
定期的な健康診断の重要性
高血圧症は初期段階で自覚症状がほとんどないため、定期的な健康診断が非常に重要です。当クリニックでは、年1回以上の健康診断をおすすめしています。
健康診断では、血圧測定だけでなく、心電図検査、血液検査、尿検査など、総合的な検査を行い、高血圧症の早期発見・早期治療に努めています。また検査結果に基づいて、個々の患者様に適した生活習慣の改善のアドバイスも行っております。