空腹時血糖、HbA1chba1c

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空腹時血糖、HbA1cなどの検査項目について

空腹時血糖、HbA1cなどの検査項目について

糖尿病の診断や血糖コントロールの評価に欠かせない検査項目が、空腹時血糖とHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)です。これらの検査は、体内での糖代謝の状態を異なる側面から評価するため、2つを組み合わせることでより正確な診断や経過観察が可能となります。

このページでは、各検査項目の意味や検査方法、基準値、異常値が示す可能性のある疾患について詳しく解説します。健康診断の結果が気になる方は、東淀川区の中城クリニックへお気軽にご相談ください。

空腹時血糖

どういう検査項目なのか?

空腹時血糖は、食事の影響を受けていない状態での血液中のブドウ糖濃度を測定する検査です。体内の糖代謝能力を直接的に反映し、糖尿病の診断や血糖コントロールの評価に重要な役割を果たします。インスリンの分泌能や、細胞のインスリン感受性を間接的に評価することができます。

どうやって調べるのか?(検査方法)

空腹時血糖の測定は、10時間以上の絶食後(通常は前日夜から翌朝まで)に採血を行います。採取した血液サンプルを用いて、自動分析装置で血糖値を測定します。

一般的には酵素法という方法が用いられ、高い精度で血糖値を測定することができます。

一般的な基準値は?

空腹時血糖の基準値は以下のように分類されます。

  • ◎正常:99mg/dL以下
  • ◎正常高値(境界型):100~125mg/dL
  • ◎糖尿病型:126mg/dL以上

「異常あり」の場合に考えられる病気は?

高値の場合

  • 2型糖尿病
  • 1型糖尿病
  • 妊娠糖尿病
  • 膵臓疾患(慢性膵炎、膵臓がんなど)
  • 内分泌疾患(クッシング症候群、甲状腺機能亢進症など) など

低値の場合

  • インスリノーマ
  • 副腎不全
  • 肝不全
  • 低血糖症 など

【ポイント】

空腹時血糖は、その時点での血糖状態を反映する指標です。しかし一時的な要因(ストレス、薬剤の影響など)でも変動する可能性があるため、1回の測定だけでなく、複数回の測定や他の検査(HbA1cなど)と組み合わせて総合的に評価することが重要です。

また正常高値(境界型)の場合は、生活習慣の改善や定期的な検査によるフォローアップが重要となります。

HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)

どういう検査項目なのか?

HbA1cは、過去1~2ヶ月間の平均的な血糖状態を反映する指標です。赤血球中のヘモグロビンにブドウ糖が結合した割合を測定することで、長期的な血糖コントロール状態を評価します。

HbA1cは1日の内の変動が少なく、食事の影響を受けにくいため、糖尿病の診断や治療効果の判定に広く用いられています。

どうやって調べるのか?(検査方法)

HbA1cの測定は、通常の採血で得られた血液サンプルを用いて行います。主に以下の2つの方法が用いられます。

  • ◎HPLC法(高速液体クロマトグラフィー法):最も一般的な方法で、高い精度でHbA1cを分離・定量します
  • ◎免疫学的方法:HbA1cに特異的な抗体を用いて測定する方法で、迅速な結果が得られます

一般的な基準値は?

HbA1cの基準値は以下のように分類されます。

  • ◎正常:6%未満
  • ◎境界型:6~6.4%
  • ◎糖尿病型:5%以上

「異常あり」の場合に考えられる病気は?

高値の場合

  • 2型糖尿病
  • 1型糖尿病
  • 妊娠糖尿病
  • 膵臓疾患
  • 内分泌疾患 など

低値の場合

  • 溶血性貧血
  • 失血
  • 肝硬変 など

【ポイント】

HbA1cは過去1~2ヶ月の平均的な血糖状態を示すため、日々の血糖値の変動に左右されにくい特徴があります。これは食事の内容や運動など、その日の状況に影響されにくいということです。ただし貧血や肝臓の病気がある場合、HbA1cの値が実際の血糖状態と異なることがあります。そのため、空腹時血糖など他の検査結果も合わせて総合的に判断することが重要となります。

糖尿病と診断された場合、合併症を防ぐために、患者様お一人おひとりの状態に合わせた目標値を設定します。一般的には7.0%未満を目指しますが、年齢や他の病気の有無などによって変わることがあります。

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