痛風は、体内の尿酸濃度が高くなることで引き起こされる代謝性疾患です。尿酸が結晶化して関節に蓄積し、激しい痛みや腫れを引き起こします(痛風発作)。
主に中年以降の男性に多く見られますが、近年では若年層や女性の患者も増加傾向にあります。
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痛風について
痛風の検査
痛風の診断のために、以下のような検査を行います。
- 血液検査(尿酸値の測定)
- 関節液の検査(尿酸結晶の確認)
- レントゲン検査(関節の変形や損傷の確認)
- 超音波検査(尿酸結晶の沈着の確認) など
痛風の診断基準
痛風の診断基準は、主に臨床症状と血清尿酸値に基づきます。典型的な関節炎症状(急激な痛み、腫れ、発赤)と7.0mg/dL以上の高尿酸血症があれば、痛風と診断されることが多いです。
痛風の症状
主な症状には以下のようなものがあります。
- 激しい関節痛(特に足の親指の付け根)
- 関節の腫れや熱感
- 皮膚の発赤
- 関節の動きの制限 など
痛風発作は突然起こることが多く、夜間や早朝に症状が悪化することがあります。
痛風の原因
要注意な生活習慣
以下の習慣がある方は、痛風のリスクが高まります。
- 過度な飲酒(特にビールやアルコール度数の高い酒)
- プリン体を多く含む食品の過剰摂取(レバー、魚卵など)
- 肥満
- 運動不足
- ストレス
- 急激なダイエット など
痛風の合併症
腎臓への影響
高尿酸血症が持続すると、腎臓に尿酸結石ができたり、腎機能が低下したりする可能性があります。
心血管疾患のリスク
高尿酸血症は動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高める可能性があります。
痛風の治療
痛風の治療目標は、血中尿酸値を適切な範囲に維持し、発作の頻度を減らすとともに、合併症のリスクを低減することです。治療には主に薬物療法と生活習慣の改善があります。
薬物療法
- 発作時の治療:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、コルヒチン、ステロイド薬
- 尿酸値を下げる薬:アロプリノール、フェブキソスタットなど
- 尿酸排泄促進薬:ベンズブロマロンなど
生活習慣の改善
- アルコールの制限
- プリン体の多い食品の制限
- 適度な運動
- 水分摂取
- 適正な体重を保つ など
当クリニックの痛風治療
尿酸値の詳細な分析
尿酸値の詳細な分析を行い、患者様の体質や生活環境に応じて尿酸の生成抑制をサポートします。例えば食事療法では単なるプリン体の制限だけではなく、アルカリ性食品の摂取をおすすめし、体外への尿酸排出を促進します。
痛風発作時の対応
痛風発作時には、痛み止めの処方や関節の安静指導を行います。発作後のフォローアップも重視し、再発防止のためのアドバイスを行います。
合併症の予防
定期的な尿酸値のチェックに加えて、腎機能や心血管系のリスクを評価して、痛風に関連する合併症の予防にも注力しています。
定期的な健康診断の重要性
痛風は初期段階で自覚症状がないことも多いため、定期的に検査を受けることが大事です。
健康診断では、血中尿酸値の測定に加え、腎機能検査や心血管リスクの評価も行います。これにより痛風の早期発見だけでなく、関連する合併症のリスクも評価することができるようになります